春に咲く花といえば様々ありますが、ごく身近に感じられる花といえば「すみれ」と答える人もいるのではないでしょうか。すみれといえば儚げに花を咲かせているイメージですが、アルファルトの隙間からでもその姿を現す、実は強い花でもあります。
そんな可愛らしさと、強さも併せ持つすみれの花ですが、名前の由来や英語ではなんというのでしょうか?
すみれの英語の発音は?
すみれは英語では「violet」(バイオレット)と呼びます。「violet」(バイオレット)と「purple」(パープル)は二つとも紫色を表していますが、意味の違いがはっきりとあります。
「purple」(パープル)はどちらかというと赤に近い紫色を指していますが、逆に「violet」(バイオレット)は青に近い紫色を指します。また色だけではなく、その意味にも違いがあります。
「purple」は聖徳大使時代からの「冠位十二階」という制度で、「紫」が最上位の階を示していたことから、高貴な人にしか着る事が許されておりませんでした。また紫色に染める「紫草」が大量に必要なことから、一般では手が出すことができませんでした。
「violet」を使っている言葉の中には、よく聞いているUltra Violet(ウルトラ・バイオレット)、通称UVというのがあります。これは紫外線を表し、虹の七色の紫を「violet」としていました。また、カクテルにも「アティ」や「バイオレットフィズ」といった「violet」
を象徴するカクテルがありますが、その言葉には「個性」や「艶やかな」といったイメージがあります。
すみれの名前の由来とは?
すみれの名前はその響きが可愛らしく、女性らしさも出していますよね。ですが、その名前の由来は聞くと、すこしイメージとは違ってしまうかもしれません。
五枚からなる可愛らしいすみれの花から意外ですが、大工さんが使っている墨入れに似ていることから「すみれ」と言われるようになりました。墨入れは奈良時代から入ってきたものですが、その形は今現在見ても、「似ている?」と思ってしまいますが、この入れ物は当時、数はあまりなく、貴重な品であったと言われています。
【まとめ】
日本語での「すみれ」という響きや、英語でも「violet」(バイオレット)と、なんだか神秘的なイメージがある「すみれ」ですよね。名前の由来は少し意外ではありますが、その紫を主張としているその意味を知ると、また一段とすみれの花が身近に感じることができるのではないでしょうか。