可愛い花を咲かし、わたし達を楽しませてくれる様々な花には、それぞれに花言葉があります。黄色やオレンジ色の花を咲かせるキンセンカにも、もちろん花言葉があります。
ですが、キンセンカの花言葉は絶望・失望・慈愛といったネガティブなものが多く、ハッピーなイメージはなぜか封印されております。
なぜ、ネガティブな花言葉になっているのでしょうか。その由来について調べてみたいと思います。
キンセンカの花言葉の由来は?
庭先で可愛い花を咲かせるキンセンカは、黄色、オレンジ色の花が主流であり、元気をもらえる花のようなイメージがありますが、なぜ、キンセンカ(カレンデュラ)の花言葉がネガティブなものになっているのでしょうか。
実は、それは、ギリシャ神話のエピソードが大きく関係していたようです。
ギリシャ神話には様々なエピソードがありますが、キンセンカに関するエピソードの主人公は、水の精霊ニンフです。
ニンフは、強くてたくましいアポロンに恋心を抱いておりましたが、アポロンにはレウトコエ王女という恋人がおり、ニンフには目もくれません。
その仲の良さを見るたび、ニンフの心の中に嫉妬心が芽生え、嫉妬するあまり、レウトコエ王女の父に、アポロンとのことを思わず告げ口してしまいます。
怒り狂った父は、愛するわが娘レウトコエ王女を生き埋めにするという暴挙に出ます。
自分自身の愚かさを悔やんでも悔やみ足りないニンフは、地に座ったまま、そのことを嘆き悲しむ日々をおくりました。やがて、ニンフはキンセンカへと姿を変えてしまったとのこと。
この切ない物語に由来し、キンセンカは哀しみや絶望、慈愛を意味する花言葉になっているとのことです。
まとめ
西洋では、黄色系の花はネガティブな象徴として見られる傾向になります。それは、ローマ帝国時代に起こったキリスト教と大きく関係しております。
キリスト教は、いつの時代も、権力者の思考によって信仰、弾圧を繰り返した過去がありますが、その権力者たちが着用していた服装の色は、黄色が多かったとのこと。黄色はキンセンカの色を想像させたことから、ネガティブな花言葉が付けられているとのことです。
ちなみに、東洋は黄・赤・白・黒・青が基本の5色。もっとも高貴な色は黄色です。中国では、黄は皇帝の色であり、庶民は身に着けることができませんでした。