大切に育てたラベンダーも、数年すると植木鉢の中が根でいっぱいになって、底穴からはみ出るようになります。ラベンダーをひとまわり大きな鉢に植え替えるべき時が来たのです。
ラベンダーは移植を嫌う植物なので、植え替えは細心の注意を払って行わなければなりません。
ここではラベンダーの植え替え方法について、時期や手順を簡単に紹介します。
ラベンダーの植え替え方法
あらかじめ根の負担を小さくするために、地上に出ている部分を 軽く剪定しておきます。ただし既に強剪定を行っている場合は不要です。
まず水やりをしばらく控えて、ラベンダーの土を乾燥させます。植え替え用の新しい植木鉢、新しい清潔な土、新しい鉢底石を準備します。植え替えようの植木鉢の穴を鉢底ネットでおおい、鉢底石を1~2cm入れてから、新しい土を鉢の1/3ほど入れておきます。
古い鉢をひっくり返してラベンダーをそっと抜きます。ひっくり返すときに根が大丈夫か、病害虫が寄生していないか等、状態をよく確認します。ラベンダーの根から、そっと古い土を落とします。ラベンダーの根はとてもデリケートなので傷つけないように気をつけて下さい。このとき病害虫がいれば捕殺して、傷んで黒ずんだ根があればよく切れるハサミでカットしておきます。
植え替え用の植木鉢にラベンダーの苗をそっと置いて、すき間を新しい土で埋めていきます。植え替えが終わったら、水をたっぷりとやって完了です。
植え替え後1週間程度は風通しの良い半日陰で管理してから、日当たりの良い場所に鉢を置くようにしましょう。
ラベンダーの植え替え時期
ラベンダーを植え替える時期は、春になって株がゆっくりと成長を始めてから、初夏に花が咲くまでの間に行うのがベストです。ほとんどの品種のラベンダーは5月以降に開花するので、植え替えは3月から4月ぐらいに行えば良いでしょう。ただし一部の品種(ストエカス系やデンタータ系のもの)の開花時期は4月ごろです。植え替えもそれに合わせて早めに行う必要が生じます。
春の開花前に植え替えのチャンスを逃してしまったのなら、夏の酷暑が一段落する9月から10月ごろでもかまいません。
花が咲き始めてから慌てて植え替えをすると、株が傷んで、最悪の場合枯れてしまいます。
【まとめ】
ラベンダーは本来植え替えを嫌う植物ですが、鉢の中で根詰まりを起こすようになると、より大きな鉢への植え替えてやる必要が生じます。植え替えは春の開花シーズンが訪れる前に行います。タイミングを逃したら、秋になってからでも問題ありません。
植え替えは単に根詰まりの解消を目的とするだけでなく、株の剪定、土のリフレッシュ、根の状態や病害虫の有無もチェックも兼ねていて、ラベンダーを長く楽しむために不可欠な作業です。