クレマチスは系統や品種ごとの管理が難しいイメージがありますが、実は新枝咲きのクレマチスは初心者でも失敗しにくいのです。

では、そんな新枝咲きクレマチスについて紹介していきます。

クレマチス 新枝咲き 剪定

新枝咲きクレマチスの剪定…冬はバッサリ?!

そもそも、「新枝咲き」というのは、その年に新しく伸びた枝…新枝に花芽がつく咲き方のこと。ヴィチセラ系、インテグリフォリア系、テキセンシス系などがあり、四季咲き性が強く、花の後に剪定をすればまたそのあとに新しく枝が伸び、それにも再び花芽が付くので年3回ほど開花を楽しむことが出来ます。もちろん旧枝咲きでもある種類もありますので、古い枝に花芽がつくものも。

極端に言ってしまえばこの種類は毎年根元までバッサリ切ってしまっても問題がありませんので、初心者向けと言えます。

ではその新枝咲きクレマチスの選定の仕方についてですが、大きく分けて二通りあります。

ひとつ目は、クレマチスは春以降に生えた枝に花が咲くタイプなので、冬に地表から芽のある節を残すようにして剪定してしまいます。「え、こんなにバッサリいっちゃっていいの?!」と思うかもしれませんが、剪定の仕方によって花数に増減はあれど、元々クレマチスは剪定には強いのです。よく二節がいい、三節がいいなど色々見ますが、この剪定方法は切った部分だけでなく地下から新しい芽を出させるものでもあるので、あまり結果に変わりはないのです。もし芽がない場合も、何節か残してバッサリ切ってしまっても大丈夫だったりします(とはいえそれだけ葉が減ることになるため樹に負担がありますが)。このあと、新しい枝が伸び、春から秋にかけて花を咲かせるようになります。

 

ふたつ目は、新枝咲きクレマチス(新旧枝咲きの場合は除く)の場合は新しい枝にしか花が咲きませんので、生育しながら花を楽しむものですが、生育していくと枝咲きの花は小さくなっていき、開花が鈍くなることも。そこで、春の開花がひと段落したところで、夏にまたバッサリ剪定してしまいます。これにより、二番花、三番花を咲かせ、長く楽しむことが出来るのです。切り方は、半分ほど切り戻す、または冬に行った剪定と同じように、二節ほど残して切ってしまいます。ネットに絡みついて大変な場合は根元からバッサリいった方が楽です。

タイミングについてですが、これは樹形が乱れる前に行います。樹齢や環境によって決まった時期はとくにありません。大体花がひと段落つく3月から6月あたりに1回くらいでも良いです。その場合は大体剪定してからまた1か月半から2か月後にまた開花します。

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新枝咲きクレマチスの挿し木の仕方

クレマチスの挿し木の仕方ですが、花後の剪定した枝を長めに取り出します。そのときはあまり先の方ですと柔らかすぎますので、だいたい中間あたりの二節くらいを切り出します。それの、ふたつある節の下の方は土に入れるため葉を切り落とし、長さを節から下2cmくらいにして切り口を潰さないよう鋭利なハサミで斜めに切りましょう。その上で、上についている葉も2枚くらいを残しきってしまいます。

次に、小さめの鉢に清潔な小粒の赤土や鹿沼土などを少し入れて、上にパーライトを入れます。割りばしなどで穴をあけ、5cmから8cmほどを土に埋めて、その後たっぷりと水をやります。土が乾かないように受け皿へ水を入れて水やりをしつつ、程よく明るい日陰で管理します。直射日光には注意しましょう。大体1か月ほどで発根します。受け皿には水がたまったままの状態になると思いますので、水が腐らないように注意しましょう。

時期的には、暑いと苗が弱ってしまうため、春から夏の間が適しています。初夏までをめどにして、春先に咲いた花が終わった後に切る枝を使うと良いでしょう。

新枝咲きクレマチスの植え替えについて

クレマチスは根がデリケートなため、発根からさらにこのまま1か月、今度は上からの水やりで日に当てつつ育てます。根が定着して鉢の底から根が出てきたら一回り大きな鉢へ植え替えをします。このとき腐葉土を足して冬を越します。春ごろに新しい芽が出てきたら挿し木成功です。さらに1年このまま支柱を立てて育ててあげることでより根が定着します。

【まとめ】

気を遣う剪定も、万が一バッサリいっても簡単に枯れてしまわない、というのは初心者からするとちょっと育てるハードルが下がりますね。

クレマチスの挿し木は絶対に成功するというものではないため、余裕があれば一度に何本か枝を用意して行うのが良いかもしれません。