じりじりと照りつける太陽、うんざりするような熱風、日本の夏は昔に比べて格段に過酷になっています。屋外に生育している他の動植物にとっては、人間よりも一層困難な時期であることは言うまでもありません。あるものは日陰で涼んだり、水を浴びをしたり、バラも例外ではありません。夏の暑さが苦手で8月の猛暑の時期はぐったりとし一時的な休眠状態になったりして暑さから身を守ります。秋に大輪の花を咲かせるバラにとって夏の乗り越え方はとても重要になってきます。今回は夏の乗り越え方、水やりや剪定方法についてまとめます。
夏の暑さに弱いバラの水やりポイント
バラは水、特に冷たい水が大好きな植物です。根もびっしりと生え養分を吸収するため、保水性の高い土壌を好みます。タイミングは水やりも土を軽く掘った状態で、乾いているようであればすぐにたっぷりと株を中心に水やりをしましょう。真夏の暑い時期に根腐れなど大丈夫かと心配されるかもしれませんが、たっぷりと水やりをすることで鉢植えの中の古い水や空気が押し出されリフレッシュされるので根腐れすることはありません。また水やりのタイミングは、せっかくの水やりの水が暖まらない日が昇りきる前の早朝がベストです。水分をたっぷり含んだバラが午前中の太陽で光合成をしバラの育成に効果的なためでもあります。水分が足りないときは葉が黄色に変色したり、ぐったりとしたいわゆる夏バテのような状態になり、放っておくと根っこが傷み育成不良の原因となるので、バラにとって乾きは禁物ということを覚えておきましょう。
秋に綺麗な花を咲かせるために、夏に行うバラ剪定ポイント
バラは剪定(せんてい)という作業を行います。バラ全体の形を整えながら新しい芽を出させ、綺麗なバラの花をたくさん咲かせるため行うもので、主に夏と冬の年二回行い、それぞれ秋、春に花を咲かせる準備とします。まず夏の剪定を行う際には、秋に咲く花に十分な養分が行き渡るように古い花、枯れたつぼみ、成長の止まった枝などを切り落とすこと。夏の剪定する枝は切りそろえる程度で十分で、枝を切り落とす際には丸みがある太い枝葉でできるだけ残しておいた方がよいでしょう。夏場の光合成ができるように葉が付いている枝を残していく事も大切です。
剪定で余分な枝を切り落とすことで、衛生的に病虫害の予防も行うことができるので一石二鳥なので、必ず行いましょう。
【まとめ】
バラは暑さに弱い植物です。夏バテしたかのようなぐったりした様子から、言葉を話せずとも、私たちに助けを求めます。今回ご紹介した水やり以外にも、バラを暑さから守るために、日陰に避難させたり、打ち水をしたりする事でバラは生き返ります。私たちが暑い夏でも愛情を注いで育てることで、バラは喜び潤いを保ち、来る秋に大輪の花を咲かせる事が出来るようになるでしょう。