ひまわりといえば、夏の風物詩の一つですね。黄色の大きな花が一面に咲く、ひまわり畑を思い浮かべる方も多いかと思います。そのひまわりですが、1本をよく見ると他の花と構造が異なるのが分かりますか?同様に、種子についても他の植物とは違う特徴が見られます。ここでは、ひまわりの種子と花の構造について、紹介します。

ひまわり 種子 花 構造

ひまわりの種子の構造

一般的に植物の種子の構造は、3つの要素から成り立っています。一つ目は、種子を覆う皮である、種皮です。二つ目は、受精卵が分裂した幼体で、といいます。これは、胚軸と呼ばれる中心軸と、子葉と呼ばれる発芽した際に最初の葉となるもので構成されています。三つ目は、発芽のための栄養分を貯蔵している、胚乳です。これは、でんぷんや脂肪、たんぱく質を高密度で含む細胞を有しています。そして、種子の基本要素の中で三つ目の胚乳の有無によって、大きく2つの種類に分類されます。これが、有胚乳種子と無胚乳種子です。有胚乳種子は、稲や麦に代表され、胚乳が生長に必要な養分を蓄えるという、一般的な役割を果たします。一方、無胚乳種子は、大豆や栗などがありますが、胚乳の役割を肥大した子葉が行います。つまり、子葉が養分を蓄える訳です。ひまわりは、後者の無胚乳種子の植物に当たります。

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ひまわりの花の構造

ひまわりの花をよく見てみると、多数の花で1つの花の形を作っていると思います。このような形の花を、頭状花序といいます。これは、キク科の植物の特徴で、菊やたんぽぽ、ガーベラも同じ特徴を持ちます。この多数の花を小花と呼び、全体を頭状花と呼びます。そして、ひまわりの花の茎の先端部は平らな表面をしていますが、これを花床と言います。所謂、ひまわりの花の中央部の丸い所ですね。この花床の表面に小花が並んでいる状態が、ひまわりの開花の様子です。この小花ですが、ひまわりには2種類の小花があります。一つが、先端部が5つに割れた星形をしていることから、筒状花と呼ばれます。もう一つが、先端が一方向に向けて平坦な広がりをしていることから、舌状花と呼ばれます。ひまわりの開花は、外側から内側に向かって開花し、中心部には筒状花が密集し、周辺に舌状花が並んでいます。

【まとめ】

ひまわりを眺めることはあっても、1本の花をじっくり観察したことのある人は少ないと思います。しかし、花の構造を知ることで見方が変わるなど、新たな発見があるかもしれません。ひまわりを見る機会には、是非ひまわりの1本1本をしっかり観察してみてくださいね。