家の壁伝いに、お庭のフェンスにと、ピンクや白色、または、ピンク色の中心に白が入っている一重咲きの小ぶりで可愛らしい薔薇が一面に咲き誇っているのを見かけます。バレリーナという半つる性の薔薇です。四季咲きで、花持ちがよく強健でたいへん育てやすい品種です。
この種類の薔薇の育て方は、自立して咲くタイプではないので、壁やフェンスなどに這わせてどんどんつるを伸ばしていき、満開に咲けばそれは見事な景色が広がっているでしょう。
薔薇の種類について。バレリーナの育て方と誘引
薔薇は原種が3万~4万種ほど、登録されていますが、園芸種の元は10種類ほどあるといわれます。薔薇の種類をみるには、4つの系統別でみていきます。
ワイルドローズ(原種・原種系の交雑種)、北半球に自生し、つる性の一季咲きが多く見られます。次にオールドローズは、18世紀~20世紀初頭に改良されたつる性の品種で、歴史が古ければ古いほど一季咲きという品種です。
また、つる薔薇はアーチやフェンス、壁といったものに、巻き付いたり這わせたりして蔓を伸ばしていきます。そして四季咲きは、生育時に一定の気温(通例では、15度以上とされる)があれば、伸ばした枝先に花芽を付けて繰り返し咲く種類になります。
バレリーナは育て方として、一番初めに植える場所を決めます。半つる性の薔薇なので、花壇やフェンスなどの地植えが好ましいですが、鉢植えでも栽培は可能です。
そして、つる性の薔薇に大事な作業が、誘引です。自立していない種類の薔薇なので、しっかり伸ばせるように蔓を誘導してあげるのが、大切です。
地植えの場合は、植え穴の底に牛糞を混ぜた堆肥を元肥とします。掘り上げた土を上に戻し、花の質が悪くならないよう、根には直接触れないように肥料を施します。
大苗は、なるべく根を広げて植えましょう。新苗はポットのまま薔薇の苗を中央に置き周りに土をかけます。接ぎ木用のビニールテープは土より上にして花に充分な栄養がいくように置きます。苗を置いたら後は水をたっぷりと上げましょう。
鉢植えで育てるときも、夏は水枯れに注意をし上手に夏超えをすれば、秋には花を付けてくれます。11月頃に花が全て終わったら選定をして、一回り小さくします。
最低でも気温が5度以上を保った室内で管理しましょう。春の新芽が出てきたら、もう少し大きな鉢に植え替えをし、戸外に出しておきます。5月後半ごろには開花し始めるでしょう。
まとめ
半つる性の薔薇、バレリーナは、庭園のアーチや、窓辺のフェンスなどに巻き付いている様子がとても可愛らしいのですが、木立性のように自立していないので、人工的に誘引をしてあげることにより、綺麗な樹形と花が保てます。
また、古くなった枝を選定し、新しい枝を残してあげればそれによって、花の生育がよくなります。育て方に誘引作業があるつる性の薔薇は、自分の好きなように、好きな場所へ誘導させる事ができる花なのです。