アザミとは、キク科でアザミ属の植物の総称です。アザミは北半球に分布し、ヨーロッパやアメリカ、中国にも生息しています。日本にも固有の種類が数多く存在しています。世界には300種類以上のアザミが存在するといわれていますが、日本にはそのうちどれくらいの種類があるのでしょう。
今回は日本に生息するアザミの種類について紹介します。
日本に生息しているアザミの種類は?
アザミは昆虫が受粉して、媒介する植物なので、近くに分布する別種のアザミがあれば、比較的簡単に新種をつくることが知られています。このようにして増えた日本のアザミはほぼ150以上あるといわれています。
アザミの種類の違いは、花の大きさや、花のつき方、総苞のつき方や、総苞片の形やつき方、根出葉が開花期にあるかどうか、などで区別します。総苞とはつぼみを包む葉のことで、総苞片とは花を包んでいる葉の外側の部分です。根出葉とは、まるで根から生えているように見える葉の事で、アザミが生えているところの下側にあります。これはアザミの種類によっては、開花した時に枯れるものと枯れないものがあります。しかし実際にはこれらだけで見分けていくには、相当の経験が必要です。
また、日本のアザミは、ハマアザミのように北海道を除く日本全域に分布する種や、日本海側に分布する種、太平洋側に分布する種など比較的広域に咲くものがあります。しかし、ごく限られた地域で存在するアザミも数多くあり、それらが少しずつ特性を変化させているのでこれだけの種類ができてきたといえます。
増え続けるように見えるアザミですが、逆に絶滅してしまった種や絶滅寸前の種があることも事実です。中には、ほとんど見かけなくなってしまった種類もあるようです。残念ながら原因はわかっていないようです。
【まとめ】
今現在で、わかっているだけで150種類以上のアザミが日本には生息しています。これから調査がすすめば、もっと増えていく可能性が高い上に、交配によって新種が誕生してくのかもしれません。また、別名を持つアザミもかなり多くあります。名称の統一ができていないのも種類がわかりにくくなっている一因かもしれません。