カタクリは花が咲いて種ができると、実が割けて種が地面に落ちるそうです。ですが、落ちたはずの種はあまり地面に落ちていることはないそうです。これはカタクリの種子をアリが運んでいるようなのですが、なぜアリはカタクリの種子を運ぶのでしょうか?ここではカタクリの種子をアリが運ぶ仕組みについてご紹介します。
【カタクリの種子をアリが運ぶ?その仕組みは?】
カタクリの花は受粉がきちんとできると正三角形に見える実を付けます。実の中は3室に別れていて、5mmほどの種子が10~30個ほどできるようです。実は種子ができると先の方から割けて、中の種が地面にこぼれる仕組みになっています。ですが、地面にこぼれているはずの種子はほとんど見当たらなくなるようです。これは種子をアリが運んでいるためなのですが、どうしてアリはカタクリの種子を運ぶのでしょうか?実はカタクリの種子にはアリが好きな「エライオソーム」という物質が付いていて、このエライオソーム目当てにありは種子を巣に運ぶそうです。試しに種を地面に撒いてみると、数分でありに見つかり、30分もすると巣に運び終えていたそうです。
【カタクリの種子、アリは巣に運んだらどうするの?】
カタクリの種子にはアリの好きなエライオソームという物質が付いているので、アリは種子を見つけると巣に運びます。そのあと種子は食べられてしまうのでしょうか?実はアリはカタクリの種子を巣に運んだあと、自分たちの好きなエライオソームの部分だけを切り取り、種子の部分は外に捨てに行ってしまうそうです。ですので、カタクリはアリに種子を食べられることなく、繁殖地を広げるのを手伝ってもらえるようですよ。
まとめ
いかがでしたか?ここではカタクリの種子をアリが運ぶ仕組みについてご紹介しました。アリはカタクリの種子についているエライオソームという物質が欲しくて、種子を巣まで運んでいるようです。エライオソームを取り除いた後は、種子を食べることなく巣の外に出すそうなので、とても良くできていますよね。カタクリはアリの好きなものをあげる代わりに、種を運ぶのを手伝ってもらっているのですね。