冬に薔薇の木が休眠している間に行うのを「休眠枝挿し」と言います。夏の気候の良い時に行う挿し木と、休眠挿し木とはどう違うのでしょうか。休眠期には、挿し穂に葉がついておらず、枝の養分のみで発根させる挿し木方法です。
休眠期は水分の蒸発が少ないため、室内の暖かいところに置いておくと、乾燥にあまり気を使うこともなく、水やりを忘れて枯らすことも少ないですね。
バラの挿し木で冬の園芸を楽しむ
挿し木で準備するものは、夏の場合とほぼ同じです。100均でも良いので、プランターと受け皿、清潔な鹿沼土か赤土小粒などの培養土、薔薇の挿し穂、発根促進剤のルートン、よく切れるカッター、割り箸を準備して下さい。
あらかじめ剪定した薔薇の枝を1時間ほど水に挿して吸水させておきます。雑菌が入らないようにカッターの刃を新しくして、10センチ程度の長さに斜めにカットして、挿し穂を作ります。
発根促進剤のルートンを切り口につけ、割り箸で用土に穴を開けてから、3、4センチ感覚で挿し穂を挿して行きます。
この時に、茎の太さに分けてプランターに挿してゆくと、成長の違いが観察できます。どんな枝を挿し穂にすれば発根が成功しやすいか、成長が良いかなど、目で確かめることができます。
保管する場所は、室温20度以上、湿度50〜60%の、レースのカーテン越しに日光を浴びるところで管理します。トレーに少し水が残るくらいの湿り具合になるよう、乾燥と水切れに注意します。
途中で枝が黒ずんできたりシワが出てきたりしたら、挿し穂が死んでいる可能性がありますので、挿し木にできるだけ良い環境を保つように心がけましょう。
まとめ
お庭のバラの苗木を増やしたい人は、冬場でも楽しく薔薇を育てることを楽しめますね。国際薔薇展示会やガーデニングショーに行くと毎年、素晴らしい新種が出ていて、喜んで買っても、2年目で枯らしてしまうこともあります。
ぜひ、冬ごもりの剪定の時に、冬越しの挿し木に挑戦してみて下さい。室温や湿度、直射日光に気をつければ、夏の挿し木と同じように成功します。冬挿しで、春には新しい枝ぶりから可愛い蕾を見ることができれば、冬の過ごし方もまた一段と楽しくなりますね。