すみれの花は春に咲く花とはいえ、種類によっては小さく道端で咲いていても気づきにくいかもしれません。ですが、咲き始めていくとつぼみがどんどん上がり、目につきやすくなってもきます。とはいっても、なかなかすみれが見つからなかった。という人もいるのではないでしょうか。実はすみれの種類を見分けるというのは、大変難しいことです。すべての種類でも300種類はあるすみれです。見分け方をみても、花の形などはどれも同じに見えますし、また葉の形もおなじに見えます。
では、すみれの花はどのように見分けるのでしょうか?
すみれの花の種類について
まず、すみれの花の種類は受粉の仕方によっては「開放花」と「閉鎖花」に分けられます。
「開放花」とは花が開いて受粉することをいい、花が開かず閉じた状態で種子を作ることを「閉鎖花」といいます。すみれは春、つまり3月頃から5月頃に開花をし、虫たちを頼りに受粉をしていきます。5月をすぎても11月頃の秋まではつぼみが次々とでき、種子をつけていきます。
つまり、3月から5月頃までを「開放花」、6月から11月頃までを「閉鎖花」といい、すみれはこの両方をもっているのです。季節やその地域の環境、天候にもよりますが、概ねすみれは、3月から11月までの長い期間種子を作り続けています。
見分け方はある?
すみれを見分ける方法は難しいですが、まず葉っぱに注目してみましょう。
佐渡島に咲いているすみれは、葉っぱが花より大きいのが特徴です。花弁が紫色ではありますが、「タチツボスミレ」の仲間とは若干に違い、葉が円心形で明るいのも区別が付けることが出来ます。
「ヒナスミレ」と「ナガバノスミレサイシン」も非常に似ています。同じような半陰で育ち、葉の形も同じ感じです。ですが、よく見ると生え方や花のサイズに違いがみられます。
「ヒナスミレ」は地上すれすれに葉柄や花柄のつけねがありますが、「ナガバノスミレサイシン」は地下にあります。花のサイズは「ヒナスミレ」は1円玉くらいと小さいですが、
「ナガバノスミレサイシン」は100円玉くらいと一回り以上は大きいです。
このようにそれぞれを比較すると同じように見えても若干の違いがあります。
【まとめ】
すみれの花は気取ることなく、道端や公園でも身近にその存在を見ることができます。品種や変種、さらには雑種なども含めると、その数はさらに多くの種類になります。すみれの違いを探しながら、春を見つけていってはいかがでしょうか。