春を代表する花でもあるすみれですが、小さいながらも気品があり、また風格も持ち合わせています。品種も多く存在しており、紫色だけでなく、白や黄色、ピンクといった花も咲かせます。
5月頃には見頃を迎えるすみれの花ですが、具体的にはどのような花なのでしょうか?
すみれの花の特徴は?
すみれは暖かくなってきた3月頃からその姿を見ることが出来ます。見るだけではなく、すみれの葉はお浸しにしたり、てんぷらとして食用することもでき、また5枚でできてるその花弁は、砂糖漬けにしたりして食べることも出来ます。
すみれという語源は、木材に線を引くときに大工さんが「墨入れ」に似ていることからなまり、「すみれ」というようになったと言われています。
すみれとの花をよく見てみると、花茎の先に横向きに一個咲いています。これは苞葉(ほうよう)と呼ばれています。花弁は5枚ありますが、上の2枚は上弁で、横に2枚あるのが側弁、最後の1枚が下弁と呼びます。下弁には一部の色が変わっていたり、線状の飾りがついていたりします。また、飛び回っている虫たちの目印にもなったりもします。ほかにも下弁は後ろの方にふくらみがあり、距(きょ)と呼ばれ、それがあるのがすみれの特徴の一つでもあります。
すみれの密にはこの距(きょ)の中にあるので、見つけづらい場所でもあり、うまく密を吸える虫は限られています。この限られた密を与えて、虫の体についた花粉を仲間のもとに運んでもらっています。
すみれの花の形はどういうの?
すみれの花は見ての通り、ラッパの形をしています。花は横向きになっていますが、少し下向きにもなっています。5枚からなる花びらが特徴ですが、すべての花びらが同じ大きさではありません。下弁のみ大きくなっていますが、左右対称のシンメトリーになっています。
またすみれは春に咲く花として分類されてはいますが、実は秋にも品種があります。それは葉はもちろん、全形も春よりも秋の方が大きくなるといわれています。
【まとめ】
春の季節に顔をだし始めるすみれですが、5枚の花弁がその可憐さを醸し出してくれています。見ていると和むかのような優しい気持ちになりますが、アスファルトの割れ目からもその茎をだして花を咲かせることができるすみれの花です。可憐な一面とは違って、その力強さも感じさせてくれるすみれの花を見に、外へ出かけてはいかがでしょうか。