「本物よりも本物らしい」ある有名人の似顔絵を描くプロが言われてうれしかった言葉だそうです。そもそも本物よりも本物らしいとはどういうことでしょう。偽物が本物のようにとても似ているという事なのでしょうか。

いいえそれは少し違います。その答えはカタバミとクローバーの違いから読みとることが出来るかもしれません。クローバーと言えば四つ葉の言い伝えにもあるように、幸せを運んでくれるとすら言われる人気ものと言えます。

一方、カタバミといえば、抜いても抜いても生えてくるやっかいもので、そのままにしておくと大変な事になるとさえ言われてしまう脅威の繁殖力をもつ植物で、雑草とさえ言われます。

人気者と嫌われ者、この二つの違いや見分け方がわかれば、「本物よりも本物らしい」の答えが見えてくるのです。この不思議な2つの関係についてご説明いたします。

カタバミとクローバーの違い

カタバミ クローバー 違い

カタバミはカタバミ科カタバミ属の植物で、日本のどこの道端でも見付ける事が出来ます。一方、クローバーはマメ科ジャクソウ属の植物の総称で、主にシロツメクサを示す事が多いようです。

カタバミと同じく、どこでも見かけられ、特に公園などでよく見かけられます。この2種は科も属も違う、つまり全く違う植物です。

しかし、とても似ている部分があります。それは葉の形です。カタバミは3枚のハートの形の葉を持ち、クローバーとよく似た生え方をしています。

それが間違えてしまう元凶なのですが、実はクローバーの葉の形は、ハートの形をしていません。楕円に近い縦長の丸い形をしていて、中央にV字の白い模様があります。

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葉を夜になると折りたたむのがカタバミで、夜でも開いたままなのがクローバーです。一番わかりやすい見分け方は花の色でしょう。

園芸用などではない野生のカタバミの色は黄色が多いですが、クローバーは白が多いです。開花時期はカタバミは環境さえよければ、一年中咲いていますが、クローバーは5~7月に花を咲かせます。

まとめ

本物よりも本物らしいの答えは、イメージです。四つ葉のクローバーとは、ハート型をした四枚の葉が、ハート型のとがった頂点を共有して4枚きれいに葉をつけているというイメージを持ちますが、実はそれはカタバミです。

ももいろクローバーZのロゴの中にある四つ葉のクローバーっぽいものは、完全にカタバミです。クローバーはハートの形ではなく楕円形なのですから。これはまさに本物よりも本物らしい、イメージの世界です。

しかし、四つ葉のカタバミを見付けて喜んでいる人に、無理に真実を教えてあげる必要はないかもしれません。植物に本物も偽物もありませんので、四つ葉のカタバミを見付けても、違った幸せが舞い込むかもしれません。