ニチニチソウは、熱帯地域の植物で、本来は多年草の様ですが、日本の冬は越せないため「一年草」とされ、おおむね夏から秋までといわれている様です。ですがこの期間は、毎日、入れ代わり立ち代わり花を咲かせるので、とても人気があるそうです。これから、ニチニチソウの育て方や与えると良い肥料について調べます。

ニチニチソウ 育て方 肥料

 ニチニチソウの育て方と肥料

ニチニチソウを育てる時の注意点は、「温度管理」と「植え替えを嫌うこと」だといわれています。温度管理では、種のまき時と保温に気を遣いましょう。植え替えの時は、根を決して傷付けない様にしましょう。

・ニチニチソウの育て方

[種から育てる]

園芸センターやホームセンター、今では100円ショップなどでも種を手に入れることができる様です。まずは、種の説明書(たいていは裏書)に書かれている育て方に、よく目を通し、発芽率なども合わせて覚えておくと良さそうです。

①発芽させるための容器(育苗トレイ)に種を適当な間隔を開けてパラパラまく。また

は、小さなポットに2~3粒の種をまく。ニチニチソウの種は、光が当たることを

嫌うので土を被せる。

 

②おおむね10日で発芽、それまでしっかりと保温と乾燥しない様に気を配る。

 

③発芽したら、日当たりの良い場所に移動させ、2~3枚の葉が伸びた頃、1番元気の

良い芽を残し、ほかは抜いてしまう(間引き)。この頃から一週間に1度の割合で液

肥を与える。

 

④葉が8~10枚ほどになったら、摘心(テキシン)(芽の先端を摘み取ること)すると、縦に

ばかり伸びることを防げて、横への広がりが出て、風通しと見栄えが良くなる。

 

ここまでが[種から育てる]になりますが、あとは[苗から育てる]と同じです。

 

[苗から育てる]

園芸センターやホームセンターなど、今では、どこででも苗を手に入れることができる様です。種から育てる手間が省けるため、人気があるとのことです。

①日当たりが良く、水はけのよい場所の土で土作りをする

 

②雨が続いても、雨が溜まったり流されたりしない様に、花壇全体の土は地面よりも

高さを出して盛る

 

③株と株との間隔をおおむね30cmほどにして植え付ける(定植)

※ニチニチソウの根は、下にまっすぐ伸びる性質を持つ「直根性」といわれているた

め、根への刺激(「根に触れる」や「複数回の植え付け」など)は与えない様に細心の

注意を払う

 

④植え付けたら、しっかりと水を与えておく

※庭植えでは、これ以降の水やりは真夏以外必要ない

 

⑤湿気を大いに嫌うため、鉢植えの場合の水の与え過ぎには注意する

※「乾いたら水を与える」を心がける

 

⑥おおむね月に1度のペースで、肥料を与える

 

[苗の選び方のポイント]

・葉の枚数が多い

・株は小さくても、茎が太くしっかりしている

・土が見えないくらいバランス良く葉が付いている

・葉の色やツヤが良く、下の葉が変色していない

・苗のポットをそよ風ほどの力で揺らしてもグラつかない

・葉の裏にシミや枯れ、虫などの異常がない

・苗のポットの中に昆虫(ダンゴムシやナメクジなど)がいない

 

これらの苗選びのポイントに注目して、できるだけ元気の良い、生き生きとしたニチニチソウの苗を選びましょう。

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[肥料の種類]

植物が、生き生きと元気に、その花の持つ寿命一杯まで楽しみたいと考えるのであれば、肥料(養分)は必要だといわれています。中でも欠かせない成分が「窒素(N)」、「リン酸(P)」、「カリウム(K)」で、「肥料の三要素」と呼ばれているそうです。

①肥料の三要素

・窒素:葉に影響を与える

過剰摂取:葉が目立って大きく成長し、花が小さくなる、または、咲かなくなる

窒素不足:葉の正常な成長ができず、葉の色が薄くなる、または、黄色になる

 

・リン酸:花に影響を与える

過剰摂取:影響は特にないが、ほかの栄養素の働きを邪魔する

リン酸不足:葉の色が悪くなり、花の付きが悪くなる

 

・カリウム:根に影響を与える

過剰摂取:外からでは分からないが、ほかの栄養素の働きを邪魔する

カリウム不足:全体の抵抗力が落ち病気にかかりやすくなる、または、寒さを耐え

る力が落ちるなどや、成長が遅れることもある

 

②肥料の種類

・有機質肥料:油かす・骨粉・鶏ふん・牛粉ふんなど、自然の素材を調合した肥料

自然の素材を使っているため効き目が長続きし、ニチニチソウにも土にも優しく作

用することが期待できる様ですが、臭いに悩まされたり、ハエなどの昆虫が集まる

可能性が高まるそうです。

 

・化学肥料(無機質肥料):科学的に調合された肥料

水に溶けやすく、効き目が早い傾向がある様ですが、現在までに改良を重ね、効き

目が緩やかで長く効くことが期待できるタイプも出回っている様です。

 

[肥料の与え方]

ニチニチソウは、肥料が濃すぎる(与えすぎる)と根に負担がかかり過ぎて枯れてしまう恐れがある様です。肥料を与える目安としては、おおむね1か月に1度、または2か月に1度が効果がある、期待できるといわれています。

[例1]

・鉢植え:

液体肥料と長くゆっくり効く化学肥料の両方を使い、「肥料の三要素」が同じ割合で調合されているタイプの効果が期待できるそうです。

 

・庭植え:

長くゆっくり効く化学肥料で、「肥料の三要素」が同じ割合で調合されているタイプ

の効果が期待できるそうです。分量は、商品表示に従いましょう。

 

[例2]

・庭植え:

長くゆっくり効く化学肥料を置き肥として、1~2か月ごとに与える方法と、月に3

~4回程度の液体肥料を与える方法のどちらにも効果が期待できる様です。分量

は、商品表示に従いましょう。

※「鉢が雨に濡れる場所にある梅雨時期」と、「根に負担がかかる真夏」の追肥はス

トップし、これらの時期が過ぎた頃に再開しましょう。

 

・庭植え:

月に3~4回、液体肥料を与えると良い効果を期待できる様です。「肥料の三要素」

がバランス良く配合されているものを選びましょう。栄養素がアンバランスだと、

先に書いた影響が出る可能性が高くなるそうです。

まとめ

ニチニチソウは、「高い気温と低い湿度」の環境と、「バランス良く調合された肥料」を定期的に与えていれば、その種類の最も美しい状態を長く楽しむことが期待できる様です。肥料は、鉢植えも庭植えも必要ですが、庭植えの水やりは、植え付けの時にたっぷりの水を与えておけば、真夏以外は必要がないことが分かりました。肥料については、ゆっくり長く、優しく効いていく有機肥料と、人工的に調合された、同等の効果を発揮する無機質肥料があり、どちらを与えるかは育てている人の好みによる様です。ただし、有機肥料の方は、天然素材を原料にしているため、ニチニチソウを置いている場所によっては、人が不快に思ったり、気分が悪くなるなどの悪影響を被る可能性もあることが分かりました。