ニチニチソウは、アフリカ生まれの日本育ちというより、「日本に持ち込まれてから品種改良され、たくさんの種類が生まれた」とされ、今では、「育てるのが簡単で丈夫、たくさんの可愛い花を絶やさず咲かせる」などの理由で、大変人気が高まっている様です。ところで、「ニチニチソウには、毒がある」という記事を目にしました。それは、本当でしょうか。調べます。

ニチニチソウ 花 毒

ニチニチソウの花には毒があるのか

①ニチニチソウのおさらい

・原産地はマダガスカル(アフリカ大陸)やスンダ列島(東南アジア)などの熱帯地方

・日当たり大好きで暑さに強く、梅雨などのジメジメには病気を発症することもある

・庭植でも鉢植えでも良く育ち、花は数日で入れ替わりながら咲き、長く楽しめる

・原産地では「多年草」だが、日本では冬を越せないので「一年草」といわれる

・原産地では、灌木状に分類され、毒性も強いといわれている

 

②ニチニチソウの毒の部分

「ニチニチソウの花には毒がある」といわれている様ですが、実は、毒は花だけではなく、全部の部位に含まれているといわれています。ですから、いたずらに、少しでも口にすると体に悪影響が現れる可能性が高いといわれています。

 

③ニチニチソウの毒の成分

ニチニチソウはキョウチクトウ科の植物ですが、このキョウチクトウ科の植物には「ビンカアルカロイド」と呼ばれる成分が含まれ、それは、チューブリンというタンパク質にくっ付いて、細胞を形作ることを邪魔する作用があるといわれています。その作用を期待して、悪性腫瘍(ガン)の「盛んな細胞分裂」に対する治療薬として使われているそうです。ですが副作用が大変強いために、その使用には、厳しい制限がかかっているといわれています。

スポンサードリンク

④ビアンカアルカロイド系成分

ニチニチソウの成分には、名前が多少違っても「ビアンカアルカロイド系(総称)」と呼ばれる数多くの種類がある様です。中でも積極的に抽出され、現在、薬として使われているとされているものを挙げてみます。

・ビンクリスチン:細胞分裂を邪魔する作用を利用して抗がん剤として使用

・ビンブラスチン: 細胞分裂を邪魔する作用を利用して抗がん剤として使用

※どちらも、ガン治療の目的で使用されることが知られている様ですが、強い副作

用(毛が抜けるなど)や毒性がある様です。

 

⑤ニチニチソウの毒(ビンカアルカロイド系)が原因と思われる症状

治療を目的として投与したにも関わらず、過剰摂取になってしまい、次の様な症状が副作用として現れたと考えられています。

・末梢神経障害

・自律神経障害

・視力障害

・運動失調

・頭痛など

まとめ

「ニチニチソウの花には毒がある」といわれていることについて調べた結果、毒が含まれるは、花だけではないことが分かりました。大昔から「毒にも薬にもなる」という言葉がある様に、ニチニチソウの「毒」は、ガン治療のために「薬」として使われていました。ですから、薬学や植物学を学んだ人であれば、ニチニチソウの成分を理解していて、もしかしたら、実生活に取り入れるのかも知れません。また、素人でも、研究熱心であれば、専門家の講義や文献などから得た知識で実生活に取り入れようと考えるかも知れません。逆にいえば、ニチニチソウは、それほど身近な植物といえるのです。ですが、むやみに葉や花をそのまま口にした場合は、嘔吐や下痢以上の苦痛を経験する可能性が高いことがいわれている様ですから、「命を懸ける賭け」はしない方が良いですし、万が一にも実行するなら「自己責任の域を出ない」ことは、調べてみてよくよく分かりました。