インパチェンスと日々草、とても似ていると思いませんか。見た目の印象、花の様子、花の時期、一年草(扱い)など、本当は同じ花の様に思えます。ですが、花が好きな人や詳しい人なら、すぐに見分けが付くかも知れません。これから、一般からでも見分けが付く様に違いを調べてみたいと思います。

インパチェンス 日々草 違い

インパチェンスと日々草の違い

[特徴]

①原産地

・インパチェンス:アフリカなどの熱帯地方

・日々草:アフリカなどの熱帯地方

 

②種別

・インパチェンス:ツリフネソウ科ツリフネソウ属(インパチェンス属)

・日々草:キョウチクトウ科ニチニチソウ属

 

③別名

・インパチェンス:アフリカホウセンカ

・日々草:ニチニチソウ

 

④花の時期

・インパチェンス:初夏~秋 一年草(扱い)

・日々草:春~秋 一年草(扱い)

 

[一年草(扱い)といわれる理由]

・インパチェンス:

インパチェンスは低温に弱く、最低気温が5℃に届かなければ枯れてしまう様です。ですが、原産地は、熱帯地方のため気温(温度)が5℃にまで下がることはないといわれています。そのために枯れることなく、1年中咲き誇っているので、多年草といわれています。

 

日本でも、室内で育てるなど、15℃以上の温度を確保できる環境を作ることができるのであれば、季節に関係なく花を咲かせることができるそうです。

 

・日々草:

日々草は、原産地が熱帯地方のため、気温に関係なく花が咲いているそうです。日

本では、夏と冬との気温の差が大きいため、冬には枯れてしまうといわれています

が、その境目が10℃だということです。

 

日本でも、室内で育てるなど、10℃以上の温度を確保できる環境を作ることができ

るのであれば、季節に関係なく花を咲かせることができるそうです。

 

[部位の特徴]

①花の様子

・インパチェンス:

花びらは5枚の種類をはじめ、何層にも重なっている半八重や八重など、中にはバ

ラの花を思わせる様に入り組んだ花びらの「バラ咲き品種」もある様で、可憐なイメ

ージから豪華なイメージまで、様々あるといわれています。葉と合わせて見た印象

は「ミニバラ」を思わせるともいわれています。

 

花の色は、白、赤、ピンクのほかに、2色が混じり合っていたり、マーブルになっ

ていたり、斑点が入るなど、それはたくさんの種類があるといわれています。

 

・日々草:

花びらは5枚の様です。

 

花の色は、ピンク系の単色を中心に、花の真ん中だけが色付いている、スジ状に色

が入る、花びらの先端が尖がっているなど、変化がある一方、落ち着いた真っ赤も

あり、華やかさには欠けるかも知れませんが、涼しさと鮮やかさがあるといわれて

います。

 

②葉の様子

・インパチェンス:

葉は小さく、緩やかにギザギザしていますが、触った感じでは痛くないそうです。

 

・日々草:

葉は艶やかで、バラの葉に似た形をして見えますが、縁は滑らかだということで

す。

 

③種の様子

・インパチェンス:

種は1つの花に1つのさやが育つ様です。別名「アフリカホウセンカ」の名前の通

り、種は少しの刺激で弾ける様です。はじける勢いで、その種は1mを超えるほど

飛ぶこともあるといわれています。

 

・日々草:

1つの花に2つのさやが育ち、始めは青かったさやもやがて黒くなり、乾燥して、

割れて地面に落ちるそうです。

 

④株の様子(剪定)

・インパチェンス:

「株を休ませる目的」と「風通しを良くする目的」での剪定は行う様です。

 

・日々草:

日々草は、上に伸びようとするため、花も上の方にばかりに咲いて、下はガラ空き

になって寂しくなってしまいます。そうならないために、葉が10枚近く出た頃、

例え、花が咲いていたとしても、思い切って二節ほどのところを切りましょう。こ

れを「摘心」という様です。こうすることで、株を大きく育てることが期待できると

いわれています。

 

⑤根の様子

・インパチェンス:

長い根が1本、まっすぐ下に伸びる(直根性)種類だそうです。

 

・日々草:

長い根が1本、まっすぐ下に伸びる(直根性)種類だそうです。

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[適した環境]

①日当たり

・インパチェンス:

直接、日が当たると葉が日焼け(葉焼け)をする様です。1日中は日が当たらない場

所、日陰になる時間も必要だそうです。

 

・日々草:

1日中、日当たりの良い場所を好む様です。真夏でも気を遣うこともなく、楽しめ

るそうです。

 

②水やり

・インパチェンス:

インパチェンスは、たっぷりの水と高い湿度を好むといわれていますが、雨がかか

って水やりが必要のない状態の上に水を与えると根を腐らせてしまうそうです。土

が乾いたら水を与えると良い様です。普段は、鉢の下から水がしたたるほど与える

のが一般的だといわれています。

 

・日々草:

日々草は、比較的乾燥には強いとされている様です。真夏の水やりはしっかりと、

普段は土が乾いたら与える程度で良いそうです。

 

③植える場所

・インパチェンス:

庭植えよりも、ベランダやガラス越しでの植木鉢が向いているそうです。

 

・日々草:

庭植えが向いている様ですが、鉢植えでも育てることはできる様です。鉢植えの場

合は、日当たりの良い場所に置いてあげましょう。

 

④肥料

・インパチェンス:

肥料切れは、花が咲かなくなる原因の1つになる様です。

 

・日々草:

肥料が切れても花は咲く様ですが、数が減り、小振りになる様です。

 

⑤植え替え

・インパチェンス:

植え替える時は、根を覆う様に付いている土を落とさず、ポットから出したまま植

え替えする方が良いそうです。根を痛めると枯れる恐れがあるといわれています。

 

・日々草:

植え替えは、止むを得ない場合を除き、おすすめはできないといわれています。直

根性の植物は、植え替えを最小限に抑え、根を傷付けない様に細心の注意を払わな

ければならない様です。根が傷付けば、弱ったり、枯れたりしてしまうといわれて

います。

まとめ

日々草とインパチェンスの細々した違いは、まだまだありそうですが、大まかな(分かりやすい)違いの一例を挙げてみました。日々草とインパチェンスを見分ける上で、1番始めに注目するところは「葉の形」だと感じました。葉の形を見れば、花びらが例え同じ枚数でも、見分けることができることが分かりました。

中でも興味深いと思ったのは、原産地が同じ熱帯地方にもかかわらず、日々草は、①太陽が大好き、②乾燥に強い、一方、インパチェンスは、①日当たりは半分、②水はたっぷり、などという「適した環境の違い」でした。

また、種を落とす(まく)場所や方法については、日々草は、「自分のすぐ足元付近に落とす(まく)」に対して、インパチェンスは、「自分から1mほども遠くに落とす(まく)」ことが分かりました。