日本では通常「ナデシコ」と言えば、カワラナデシコの事とされています。この花の開花時期が6月~9月と夏から秋に向けて咲くためか「常夏(とこなつ)」とも呼ばれています。「源氏物語」で知る人もいるかもしれません。カワラナデシコはこぼれ種や挿し芽で毎年咲く多年草です。

では、どんな特徴を持っているのかを見ていきたいと思います。

多年草のカワラナデシコの特徴とは?

カワラナデシコ 多年草

多年草のカワラナデシコは、成長すると草丈30~60cmくらいになります。茎は根から群れになり生えています。花弁は5枚からなりそれぞれが細かく切れ込みが入っており、とても特徴のある形をしています。花柱は雌しべ2本に対し雄しべ10本で形成されています。葉柄はなくて細長く、先が尖っている葉を向かい合って生えています。

野山や河原に自生する花なので丈夫な性質をもっています。正しい管理を行っていけば、わりと育てやすい植物です。

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多年草の特徴として、常緑性で一年を通して葉をつけていますので、管理によっては開花時期以外でもお庭を緑でいっぱいにしてくれます。

冬越しなどは寒冷地の場合、凍結の防止や霜よけを行います。敷き藁をするか、ビニールなどで株元を覆うなどして対策をします。暖地では必要ありません。しかし、梅雨の時期は蒸れ対策をするための切り戻しを行います。草丈が高いものでは花が終わったもの順に株元近くから茎を切り落とします。草丈の短いものは開花が落ち着いてきたら株元から半分の高さくらいで切り落とします。こうする事によって、風通しも良くなり秋からの花付きがグンと変わります。

切り落とした茎は挿し芽として再利用します。時期は4月~6月と9月~10月です。一時間くらい水に浸けておいてから挿し木用の土へ挿します。直射日光は避けて明るい日陰で管理します。水は切らさないように注意しましょう。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。多年草または宿根草であるカワラナデシコの特徴は見た目より丈夫でたくましい花だとわかりました。しかし株そのものはそれほど寿命が長いわけではなく、3年ほどだといいます。そのかわり種や株分け、挿し芽などで増やす事が出来るので、上手く株の更新をしながら花が咲くのを待つのも良いですね。