カワラナデシコの花が終わった後に、よく見ると付け根の部分が膨らんでいるのがわかります。種がそこにたくさん詰まっているのです。では、その種の採取方法を見ていきましょう。

 

カワラナデシコの種を採取する方法について

カワラナデシコ 種 採取

カワラナデシコは主に日本の関東から西側、四国、九州、沖縄諸島に自生しています。しかし年々その数を減らしていき、今では沖縄諸島で絶滅危惧種、鹿児島も準絶滅危惧種に指定されています。その原因として自生地の開発や園芸用の採取、外来種の影響などがあるそうです。

原産地は主に日本、東アジアになります。ナデシコ科、ナデシコ属の多年草(宿根草)です。北半球の温帯地域に300種くらいあり、日本の原種は「フジナデシコ」「ヒメハマナデシコ」「カワラナデシコ」「シナノナデシコ」の4種ほどが自生しているそうです。また、園芸用の品種がたくさん出ていて花色も豊富で、切り花としても楽しめます。

カワラナデシコの園芸品種としては、「ダイアンサス・ミーティア」という品種が「サカタのタネ」から出ています。従来のカワラナデシコよりも草丈が高く、茎もしっかりして切り花向けと言えます。花色は薄いピンク、濃いピンク、純白とあり、花ぞろいが良い品種です。

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カワラナデシコの花の種を採取する時期の見分け方は、花の終わった後に花柄を摘まずそのままにしておくと、付け根の子房(しぼう)と呼ばれる部分がふくらんできます。その中にいくつか種が出来ているのです。また、花茎の部分も枯れて茶色くなってきたら完熟している合図になります。

種の大きさは1~2mmで割と小さいので失くさないように注意しましょう。採取の方法として、子房(しぼう)が破裂して種が飛んでしまう前に、ティーパックなどを利用し上から被せて採取します。

採取し終わった種は、種まきの時期がくるまで冷蔵庫で保存しておきましょう。後は必要に応じて種まきする分だけ取り出して育ててみましょう。ただし、親と同じ花が咲くとは限りません。

 

まとめ

カワラナデシコの種は小さいので飛んでしまわないように工夫が必要です。細かい網目のあるティーパックが丁度よく、種をこぼさずに採取できるようです。使い切れない種は冷蔵庫で貯蔵すれば割と長く持ってくれるようです。うっかり忘れて期限切れになっていても、発芽する可能性があるので捨てずに試してみるのも良いと思います。