アザミウマという害虫は葉や球根を齧りながら汁を吸うため、アブラムシ以上の大きな被害をもたらします。繁殖力が高く、葉の内部や土に隠れている事が多いことから防除がしづらい厄介者です。

シクラメンにも発生しますので、しっかりと対策を行いましょう。

シクラメンにアザミウマが発生したら農薬を使うべき

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スリップスという別名を持つアザミウマ。アザミウマは高温を好むので夏場から秋ごろにかけて活動的になります。。

隠れている事が多く、症状が見つかった時には大量発生していた…なんてことも。

・アザミウマによる被害症状
葉や球根の色が抜け、白い斑点状の傷がたくさんついている
新芽が枯れている
新芽の生長が止まっている、または奇形となっている
1〜2mmほどの黒い成虫が動き回っている

・アザミウマが防除しにくい理由
成虫は葉の内部に産卵するためスプレー式の薬剤が届きにくい
サナギになると土に潜るので数を減らすのが難しい
花の中など薬剤の届きにくいところに潜り込んで群生する
農薬を使った駆除をお勧めしますが、散布をしても隠れている個体には届きにくいので長期戦を覚悟しましょう。

・アザミウマに有効な農薬
アセフェートと呼ばれる有機リン系が配合された農薬が有効と言われています。
毒性があるものなので必ず説明書をよく読み、使用法を守って使いましょう。
1種類の薬剤をずっと使うと耐性がついて効きにくくなりますので複数使い分ける事をおすすめします。
土に置いてシクラメンに吸収・浸透させることでアザミウマを寄せ付けにくくする粒剤と、葉に直接吹きかけるスプレータイプの2種類をうまく使い分けましょう。

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シクラメンを食べてしまうアザミウマ。農薬を使わずに駆除するのは難しい

大量に発生したアザミウマは農薬を使わなければ完全な駆除は難しいでしょう。
運よく初期に発見できた場合は被害に遭っている花を摘み取り、葉も落としてしまいましょう。

・アザミウマを発生させないための予防法
咲き終わった花をそのままにしておくと、そこに住み付くので花殻はこまめに除去しましょう。
巻き葉を作って群生している場合もあるので見つけたら取り除きましょう。
庭植えの場合は周りの雑草を抜き、発生しにくい環境を作りましょう。
アザミウマは赤色を認識できないそうなので、近くに赤色のLEDライトを置くのも有効手段です。

まとめ

アザミウマは花や葉を齧るだけでなく、ウイルスを媒介してシクラメンに病気をもたらします。シクラメンだけでなくどの植物にも被害をもたらすので周りの植物にも注意が必要です。

ガーデンシクラメンの場合は周りの雑草の手入れも忘れずに行いましょう。