シクラメンと言えば、冬を彩る華やかな花という印象ですが、それとはまた違う趣の、原種シクラメンが流通してきました。全体的に小ぶりですが、葉の模様が特徴的で種類によって異なります。

そんな原種シクラメンの育て方について、どのような事に気をつけていけば良いか見ていきます。

原種シクラメンの特徴と育て方

シクラメン 原種 育て方

品種改良されていない野生種のシクラメンを原種シクラメンと呼び、今では園芸用と区別して販売されています。その種類は20種類以上あると言われています。

種によって開花時期が異なり、育て方も難しいものから、比較的丈夫で育てやすいものまで、多種多様にあります。日本では、育てやすいと言われるコウムや、ヘデリフォリウムなどが主に流通しています。

生育期は日当たりの良い場所で、休眠期は雨や直射日光が当らない、風通しの良い半日陰に置きましょう。屋外では、冬は冷たい風や霜など、夏は高温になる所は避け、日陰に置くようにして下さい。

水やりや肥料は、生育期では、表面が乾いたらたっぷりと水を与えて下さい。もし夏に休眠せず葉が残っていれば、同様に水やりをします。

ただし、生育期とは違い水の吸収力が落ちるので、やりすぎに注意が必要です。10日に1回くらいで水やりをしましょう。

緩効性の肥料は、土の上に1~2粒くらい、液体肥料なら1000倍に薄めて、10日に1回の割合で与えます。休眠期は、水も肥料も与えません。

用土は、赤玉土などの水はけの良いものを選び、腐葉土と混ぜて用意します。

病害や虫の予防として、定期的に殺菌剤を散布しましょう。

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原種シクラメンは種まきをして、花を増やす。

原種シクラメンは種で増やすことが出来ます。花が終わると果実が実り、5月には熟して皮がむけ、種が見えてきます。虫たちに持っていかれる前に採取しましょう。

採取した種を水で洗い、風通しの良い場所に置き、完全に乾いたら種まきをします。または、冷暗所のような場所で保管し、夏の暑さが過ぎた9月頃に種まきをしても良いでしょう。

種によって、発芽の時期が異なり、早くて40日間くらい、遅くても半年くらいになります。発芽するまでは種を乾かさないようにします。

発芽後1~2年くらい経つと少しずつ開花してきます。種から育てると、親株とは葉の模様や、花色などが違っていて、それも一つの楽しみになるのではないでしょうか。

原種シクラメンの植え替えの仕方

植え替えは、1~2年に1回、鉢が根で過密状態になる前に行います。花が終わったあとか、休眠期が適期になります。

用意する鉢の大きさは、球根の2倍くらいが目安になります。

原種シクラメンは、種によって地表に顔を出しているものと、地中に入っているものがありますが、球根が土に隠れる程度に植え付けましょう。

まとめ

原種シクラメンと園芸用のシクラメンでは、育て方として、そんなに違いはありませんが、原種シクラメンは見た目が小ぶりで、一部を除き花茎がクルクルと丸まっている特徴を持っています。(園芸用は丸まらない種類のものを使用しているそうです。)

いろんなタイプがありますが、意外に育て方がやさしく、初心者向けの植物なのではないでしょうか。