花粉症に悩む人間にとって、花粉は、花粉という言葉を聞いただけでも何となく鼻がむずむずする嫌なものです。ひまわりは他家受粉といって、花粉が他の花のおしべにつかないと受粉しないやっかいな受粉方法をしています。そして、その受粉の媒体はムシに頼っています。他家受粉の方法は、昆虫などのムシ、鳥、風、そして水の4つが主な受粉方法となりますが、その花粉の特徴はその運ばれ方によって大きく違ってきます。その中で、昆虫やハチに花粉の運び屋になっているのがひまわりです。その為、ひまわりの花粉の形は特徴のある形をしています。その花粉はいったいどれ位の大きさをしていて、どのような形をしているものなのでしょうか。ご説明いたします。

ひまわり 花粉 大きさ 特徴

【ひまわりの花粉の大きさ】

1ミリの1000分の1の単位がミクロン(μm)という単位になります。ひまわりの花粉の大きさは約20ミクロン程度です。ちなみに朝顔の花粉は100ミクロン近くあり、5倍の大きさです。花の大きさとは全く比例しないようです。例えるなら、大きいひまわりの花粉が、テニスボールくらいだとすると、ひまわりの半分以下の大きさの朝顔の花粉は、サッカーボールくらいの大きさに例えられます。

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【ひまわりの花粉の特徴】

ひまわりの花粉の特徴を簡単に言うと、とげとげした球体です。ちょうど金平糖のような形で、もっとトゲトゲしています。ひまわりの花粉と同じくらいの大きさなのが、花粉症の代名詞スギの花粉です。しかし、大きさは同じくらいですが、あまりトゲトゲしていません。それはそれぞれの受粉の方法で大きさや形を変えるからです。ひまわりとスギは同じように自分の力だけでは受粉できない他家受粉ですが、ひまわりは主に、ムシを媒体として自分の花粉を運んでもらう関係で、ムシの足や体にできるだけ付着しやすいようにトゲトゲしているのです。一方、スギは風に乗って飛ぶ事で受粉します。その為風に飛びやすいようにトゲの部分は少なめで、風を大きく受けるためにまん丸の形をしています。

【まとめ】

花粉は花にとって、自分達の子孫を残す為に自分のDNAをカプセルにいれたようなものです。そして、そのカプセルの形状や大きさも、受粉の方法によって変わります。風にのって遠くに行く事をのぞむものは風を受けやすいカプセルになりますし、ムシや、鳥に何とか付着して媒体になってもらうものは、なんとかくっつくためにトゲトゲの形状になります。その大きさも違います。ほとんどの花粉は20~50ミクロン(μm)程度の大きさですが、100ミクロンの大きさの花粉をもつ花もあります。なぜその大きさになったのかも全て理由があります。その花粉を詳しく分析する事は、その花のルーツを探るのと同じ事で、その花がいつ頃からこの場所に生えているかの歴史まで調べる事ができるのです。花粉とは、まさに生命そのものなのかもしれません。