ラベンダーグロッソは、イングリッシュラベンダー系のハーブで、もともとは、商用の香料を作るために、改良されて生まれたラベンダーだった様ですが、今では見栄えが良いので、違う目的で人気がある様です。「グロッソ」というのは、この種類を世に送りだした人の名前だということです。これから、ラベンダーグロッソについて調べます。
【ラベンダーグロッソの育て方】
・ラベンダーグロッソの誕生
ラベンダーグロッソは、交配種のラバンディン系で、交配させた人物の名前を取って、「ラベン
ダーラバンディン・グロッソ」と名づけられ、今では一般的にもこの名前で呼ばれている様です。
ですが、学名を「ラベンダー・アングスティフォリア」というので、「アングスティフォリア」と呼
ぶ人もいるといわれています。
・ラベンダーグロッソの栽培に適した環境
グロッソは、「日当たりが良く、爽やかで、心地良い風が吹く場所」が向いているといわれていま
す。真夏の対策は必要ですが、地植えでは、1年を通じて、1日の内の4~5時間ぐらい日に当た
れば、それが西日でも良い様です。風通しの悪さはグロッソにとって、大敵だということです。
今、栽培している場所に対して不安がある様なら、夏になった時の環境をよく理解した上で、①
風の通りを良くして、②日陰を作る工夫をすることが大切の様です。植木鉢の場合は、1年を通
じて環境に応じた鉢の移動が必要の様です。
・土作り
土作りの注意は、①土質を合わせる、②水はけを良くするが一般的だということです。
①土質を調べて、グロッソが嫌う「酸性の土質」ならば、中和させる
②用土の理想の調合は、「赤玉土50%+腐葉土30%+川砂20%」にする、または「ラベンダー(ハ
ーブ)の専用の土」を使う
・植え付けの頃
植え付けは、休眠期明けの3月から、おおむね6月頃までが一般的の様です。もしも、植え付け
先の土質が、ロッソが嫌う「酸性の土質」ならは、「中和させる」、もしくは「アルカリ性の土質を
準備する」などの改善が必要とのことです。
・肥料を与える
肥料は、植え付けの時に混ぜ込んであるので、秋と冬を目安に「ゆっくり長く続く効果が期待で
きるタイプ」といわれる有機肥料を与えるのが良さそうです。地植えの場合は、株の周りに溝を
掘って、種をまく要領で埋めるのだそうです。鉢植えの場合は、粒状の肥料か、液肥を与える様
です。夏は、株に負担をかけない様に肥料は与えないのが一般的だということです。
・水やり
基本的には、「土が乾いたら与える」そうです。もともと、涼しい地方が原産のグロッソは、湿気
が多い環境では、株が蒸れることで腐り、枯れてしまうのだといいます。特に「夏は自然の雨」に、
「冬は自然の雨や雪」に、水やりを任せるのが一般的の様です。夏は自然に任せても蒸れる様であ
れば、葉を所々摘み取って、風通しを良くしてあげましょう。
・株の環境の安定
グロッソの夏の対処は、栽培者もかなり注意深くいる様ですが、地域によっては、冬にも対処が
必要の様です。冬の対処でよくいわれるのは、「マルチング」と呼ばれる方法です。マルチングと
は、地表の株元をビニール素材や腐葉土などで覆い、グロッソの株の極端な乾燥と土の凍結や霜
などから守る効果が期待できるといわれています。この方法は、地表を覆ってしまうので、湿気
の管理が難しくなる可能性もある様ですから、隙間から指などを入れて、土の湿り具合を周期的
にチェックすることも大切だそうです。
[ラベンダーグロッソの剪定の方法]
ラベンダーグロッソは、ほかのラベンダーと比べてとても生長がゆっくりだといわれています。そのために、ポットから植え付けた場合は、おおむね1年ぐらいは様子を見て、本格的に剪定を行なうのは、2年目からが一般的の様です。
剪定は、「刈り込むこと」を意味していますが、①通常に刈り込む「剪定=切り戻し」と、②強く刈り込む「強剪定」の2つがある様です。強剪定は、数年に1度の間隔で行うのが普通の様ですが、剪定の方法には特に違いもなさそうですから、難しく考える必要もない様です。
①通常に刈り込む「剪定」
・通常に刈り込む「剪定」は、収穫したあとに茎を整える目的で行なう様です。しっかりと剪定をす
ると、スカスカした印象になる様です。
(1)新芽のでている位置を確認する
(2)全体を新芽のついた節5つ分ぐらいを残して剪定する
(3)株元の茎に注目し、枯れているものは根元から切る
(4)根元が広がり過ぎて見えない部分は、根元から切る
(5)根元に注目し、雨などで葉が汚れる部分を見つけたら、根元から切る
(6)自分の好きな形に整えたら剪定は終わり
②強く刈り込む「強剪定」
・強く刈り込む「強剪定」は、数年に1度の間隔で、休眠期を挟んで①株の老化防止と、②次の収穫
の時に、つぼみをたくさんつけるための準備として行なう様です。いきなりバッサリ切るのが不
安な時は、何段階にも分けて剪定すると、失敗が少ないといわれています。できあがりの見た目
は、人によって無残な印象になるかも知れません。
(1)枝をかき分けて、新芽を探す
(2)新芽が見つかったら、その新芽を残す様に枝を切る(新芽を切ったら枯れる可能性有り)
(3)横から見て、①はみだした枝、②土にまみれた枝、③枯れた枝、④太い枝などを根元から空
いていく
(4)上から見て、①枯れた枝、②風通しが悪そうな枝、③古そうな枝などを根元から空いていく
(5)ゆっくり時間をかけて、見極めながら剪定を進める
(6)根元に近すぎると感じても新芽が残れば切っても良い
(7)枝同士が交差していれば新芽のある方を選び、両方に新芽を見つけた時はどちらでも良い
(8)なるべく小さくまとめるつもりで、自分の好きな形に整える
【まとめ】
ラベンダーグロッソを栽培する時のポイントは、「日当たりが良く、爽やかで、心地良い風が吹く場所」に植え付けることだと分かりました。そして、最近の日本の夏は、グロッソにとって辛い夏だということも分かりました。
通常に刈り込む「剪定」の印象は、「涼しそうになったね」であり、強く刈り込む「強剪定」の印象は、「バッサリいったね」と思うほどに切ることが分かりました。確かに、それぞれの画像などを見ていると同じ印象を持ちましたし、どちらの剪定も、「株に環境の変化を与え、リセットし、再出発を促す意味がある」と説明されていましたが、つぼみや花をつけていた時との余りの違いに、心配にもなりました。
剪定の時期は「夏前」が、強剪定の時期は「秋から初冬」が、グロッソにとって最も向いている時期だと分かりました。