タンポポによく似た花で、ノゲシがあります。ノゲシは別名ケシアザミと呼ばれています。タンポポもノゲシもアザミと同じキク科の植物です。

タンポポとノゲシの花はとても似ていて、赤紫色でトゲトゲした見た目のアザミとは全く違っています。しかしアザミは花の後の綿毛が似ています。今回はタンポポとノゲシの違いと、アザミを含む三種の綿毛の違いを比較し、見分け方を紹介します。

タンポポ アザミ 違い

タンポポとノゲシの違いと、綿毛がそっくりなアザミとの違い

タンポポとノゲシ、アザミの共通点はキク科という部分です。それぞれタンポポ属、ノゲシ属、アザミ属と細かな分類が違っています。タンポポとノゲシは花の見た目がよく似ており、花だけを見ると違いを知っていなければ見分けがつかないかもしれません。

タンポポもノゲシも黄色い花を咲かせます。その姿は容易に想像できるかと思います。このふたつの違いは花の付き方と葉です。タンポポは一本の茎にひとつの花を咲かせます。一方ノゲシは一本の茎の先端で枝分かれし複数の花を咲かせます。そして、葉には鋭いトゲが付いています。葉にトゲがあることはアザミと似ていますが、ノゲシの葉のトゲは柔らかく触っても刺さらないようです。

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タンポポとノゲシ、アザミは花が終わると種子の付いた綿毛になります。綿毛がまだついている状態ではタンポポとノゲシは見た目が似ていますが、アザミは茎や葉のトゲで容易に区別できます。タンポポの綿毛は綿毛の根元の痩果が透き通って見えるような付き方をしていますが、ノゲシの綿毛はふわふわの毛が根元の果実が見えないくらい密についています。綿毛をよく見てみると、タンポポは痩果から長い冠毛柄が伸び、先端が箒のように何本にも分かれています。ノゲシは冠毛柄がなく果実から何本もの綿毛がふさふさと生えています。アザミは他の二種よりも綿毛全体が大きく、痩果から綿毛が広がって生えていて、さらにその綿毛一本一本から細かく短い毛が何本も生えています。こうして比べると三種とも綿毛の特徴が全く違っています。

【まとめ】

タンポポもノゲシもアザミも同じキク科の植物で花の後に綿毛を作る植物です。タンポポとノゲシは黄色い花、アザミは赤紫色の花で茎と葉にトゲがあるので、花の状態ではアザミだけは簡単に区別がつきます。タンポポが一本の茎にひとつ花を咲かせるのに対しノゲシは茎の先端に複数の花を咲かせ、アザミのように葉にトゲがあるのでこの二点で見分けてください。三種の共通点で似ている部分である綿毛も、タンポポが箒のような形なのに対してノゲシは果実から何本もふさふさと生えていて、アザミは痩果から綿毛が広がるように生えています。それぞれの特徴を知っていれば綿毛一本を見ても簡単に見分けることができるでしょう。